昨夜は、高校時代の部活の友人たちと久しぶりに再会し、楽しい時間を過ごしました。
高校を卒業してからしばらくは年に一回くらいのペースで会っていたのですが、それぞれが結婚したころから次第に集まらなくなり、一番長く会っていなかった友人とは恐らく20年ぶりくらいの再会でした。
さすがにみんな確実に歳を取っているのですが、基本的な部分はほとんど変わっておらず、美味しいお料理とお酒をお供に近況報告なんかをしていたら、あっという間に楽しい時間は過ぎていきました。
あまり久しぶりとは思えない距離感で、屈託なく本当に楽しく語り合うことができた中で、しかし一つだけ気になったことがありました。
それは、ある友人(仮にN君とします)の自己開示のしなさ加減が異常だということです。
私たちは高校時代の演劇部のメンバーだったので、芝居を通してお互いのことをわりとよく知っていました。自分はこれについてこう思うだとか、こうした方がいいだとか、一つのことに関する解釈の仕方を時間が経つのも忘れて討論したりしたことも何度もありました。
特に私の場合、辛くて仕方なかった高校時代を共に歩んでくれた仲間であり、生きる意味のようなものを与えてくれた芝居というものに対する愛を共に感じてきた仲間でしたから、会えばいつでも距離感を感じることなどまったくありませんでした。
久しぶりに会えばお互いの近況に興味を持つのが当然だし、家族や仕事の話をするのも当たり前だと思うのですが、N君はほとんど自分のことを話そうとせず、ただ私たちの話を聴いているだけで、自分が話を振られると上手く一般化してかわしてしまいます。
そんなことを繰り返しているうちに、どうして自分のことを話さないのかと友人の一人に尋ねられたN君は、一言こう答えました。
「言いたくないから」
私は結構この一言に衝撃を受けたのですが、残りのメンバーは「こいつ昔からこういうところあったよねー」などと盛り上がっていて、逆に何とかN君から情報を引き出そうとN君いじりが始まったりしていました。N君も笑いながらすべての質問をかわすというすごいスキルを披露していて、私のような何でも直球で返してしまうタイプにとっては、逆に勉強になったかもしれません(笑)。
ですが、私の中には確実に違和感が生まれていました。N君の言ったことは、私たちには今の自分のことを話すつもりはない、という宣言であると感じたからだと思います。自分のプライベートや仕事の話をするのに、私たちは充分な信頼がないということなのか、あるいはN君自身の問題で、誰に対しても必要以上に自分のことを話すことに抵抗があるだけなのか、他の理由なのかはわかりません。必ずといっていいほど近況をたずねられるであろう昔の友達との席に参加していることの理由は何なのだろうかと、そこまで考えてしまうほどでした。
私たちは昔からの友人なので、だからといって極端に疎遠になるということはないかも知れません。でも、これが普通の人間関係だったら、自分のことを話さない人に信頼の気持ちを持つことは少ないのではないかと、私は思います。
自己開示するということは、自分はこういう人間ですよということをわかってもらい、親しみを持ってもらう行為です。親しみを持ってもらうことができれば、おのずと信頼感も生まれます。心理的距離が縮まって、仕事の面でもプライベートの面でも円滑に物事が進むようになるものです。
ですから逆に、どんなに仕事ができたとしても、自己開示しない人に対して、心理的距離が自動的に縮まることはありません。ただの仕事の同僚で終わるか、あるいは近寄りがたいできれば関わりたくない人という評価になることが多いように思います。
聞けばN君は、家でも子供たちとほとんど会話がないと言います。子供も高校生にもなると親とは会話しにくくなるものではありますが、それが将来どういった影響を与えることになるかと考えると、少し怖いような気もします。
親が積極的に自己開示をしなければ、子どもは親に心を開くことはないでしょうし、これが家族以外の人間関係であればなおのこと距離が生まれるはずです。
ちょっと怖いと思っていた上司が、実は自分と同じ趣味を持っているということを聞いたとしたら、その上司に対するイメージが変わりますよね? もしかすると怖いという印象は一瞬でなくなり、同じ趣味を持つ同志のように感じられるかも知れません。これが自己開示の効果なのです。
それを最初から「言いたくない」とシャッターを下ろしてしまうのは、非常にもったいないし危険なことだと思うのです。
心理的距離が開いてしまい、おのずと物理的距離も遠くなってしまいかねません。
本当にそれで楽しく人生が送れるのであれば、それはそれで構いません。
でも、考えてみてください。
人間は、人の間で生きるものです。
人との関わりなくしては、生きていけないのです。
まったく自己開示をせず、人との距離を保ったままいることは、果たして本当に幸せな人生だと言えるのでしょうか。
そうやって意識的に心を閉じようとしているN君のことがちょっと心配になったりしましたが、本人が求めていない以上は何もやりようがありません。
彼が今それで幸せだと心から言えるのであれば、それでいいのだと思います。
ただ少なくとも私は、言いたくないと宣言した人に向かって何かをたずねることはできません。自己開示の用意がない人には、開示を求める質問は意味をなさないからです。そうやって周りから人がいなくなってしまわなければいいなと、そんな風に昨夜は考えていました。
自分のことを話すのは、時に勇気のいることかもしれません。でも、その効果は絶大で、きっと何かをあなたにもたらしてくれるはずです。
もしも自分を出すことにためらいがある場合は、思い切って話してしまいましょう。きっと目の前に新しい景色が広がりますよ^^
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