わたしのヒストリー

看護管理者への道 -人生の棚おろし㉕-

 前回、「パワハラを乗り越えたこと -人生の棚おろし㉔-」では、出産後再就職した病院での仕事や、そこで受けたパワハラなどについて書きました。

 今回は、看護管理者としての道のりが始まるきっかけになったことについて書いていきます。

 前回お話したパワハラ部長が赴任する前、前任の部長の時から私は、認定看護管理者のコースに通い始めていました。

 それはファーストレベル・セカンドレベル・サードレベルの3つの段階から成り、それぞれ半年から一年間の受講期間を必要としました。もともと看護協会で2カ月間程度の集中講義として提供されていたものが、民間の団体にも広がって、集中講義だと仕事に長期間穴を開けることになってしまうため、週末講義のスタイルが広まってきはじめた頃でした。

 週末講義であれば、自分の休みを工面してなんとか通うことができること、当時はまだ受講料も今ほど高くなかったことから、自分の将来のためになると思い、受講を決めて上司に許可を得たのです。

 ファーストレベルは年度の前半に、セカンドレベルは年度の後半に開講されたので、ファーストレベルが修了したその年に続けてセカンドレベルを受講しました。日々学ぶことが多く、学んだ内容を即実践に移すことができるスタイルだったので、本当に毎日が楽しく、仕事にますますやりがいが出てきたのがこの頃です。

 セカンドレベルを受講している途中、そこで来年からサードレベルの養成が始まるということが決定し、私は迷わず受講を決めます。ただ、サードレベルは1年間であったこと、平日の夜間も講義があるため、病院を定時で上がらなければ間に合わないというハードスケジュールであったことが少しだけブレーキになっていました。でも、その辺は自分の努力次第で何とかなるだろうし、受講料も捻出することはできそうだったので、セカンドレベル在籍中に受講を決め、申し込みをしてしまいます。

 ですが、その翌年からパワハラ部長が着任したため、なかなか思うようにいかない事態となったのです。

 定時で上がることが悪いことではありませんが、あまり毎日そそくさと帰るのを見て、何をしているのだといぶかられたらどうしようとか、私が学んでいることを邪魔されるのではないかと考え、周囲の味方になってくれている人々にいろいろと協力してもらって、何とか1年間通い続けることができたという感じでした。あのパワハラに苛まれながらも1年間続けることができたことは、私にとっては自信になりましたし、逆にその学びがあったからこそ、あの環境の中で頑張ることができたのではないかと思います。

 サードレベルの課題はなかなかハードなものでしたが、作り上げる過程には楽しさもありましたし、何より非常に多くの学びがありました。ファーストレベルからサードレベルまでの2年間は、いろいろなことを吸収するのが本当に楽しかったですし、それを実際の組織に落とし込み実践して結果が出ることの楽しさも、存分に感じることとなった期間でした。

 サードレベルが修了した年、認定試験を受験し合格して、私は晴れて認定看護管理者となります。

 認定資格を得て、何かが急に変わるわけではありませんが、看護管理の道を歩んでいく決意のようなものが湧いてきたのを覚えています。

 その頃、看護部長がやっと代わり、認定看護管理者の資格を持った部長が外部から着任したので、いろいろと理解してくれたのが嬉しかったです。この部長との逸話はたくさんあるのですが、それはまた追い追い書いていこうと思います。

 さて、この部長は私の能力を買ってくれましたので、それまで行っていた医療安全の仕事を他のセクションのスタッフに受け渡し、看護部に所属して師長として看護管理を行う傍ら、教育について携わるという機会を、私はいただくことになります。

 ICUと循環器病棟の師長を兼務し、大変ではありましたが、やっと看護管理が本格的にできると感じ、やりがいと楽しみを感じ始めたのがこの頃でした。

 結局その病院には、娘が保育園に上がるまでの間、約5年勤務しました。最後は今の家に引っ越して半年くらい通ったので、2時間近くかけての通勤はかなり大変でしたが、それはそれでいい経験になったと思います。

 さて、今回はここまで。

 次回、「娘を託児所に預けて -人生の棚おろし㉖-」では、病院の託児所に預けていた娘の様子について書いています。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました(^^)

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