スピリチュアルなおはなし

自分のちからで進むことの怖さを表現していた患者さんの話

人間は変化を嫌う動物だという話は、このblogの中でも何度かお話してきました。

未知の世界に対する恐れ、まだ見ぬものへの恐怖が、たとえその世界の方が楽しく輝きに満ち溢れていたとしても、元の場所に留まることを選ばせるというものです。

朝晩の満員電車に揺られて長距離を通い、長い時間拘束されて家に帰ると、もうヘトヘトで何もする気力が起きずただ眠るだけという人生を続けることに疑問を持ち、起業したいと思っても勇気が出ないという人も多いことと思います。

これは、起業という未知の世界に飛び込むのが怖いという気持ちが、変化を拒ませているというケースです。

昨日、職場で非常に興味深いことが起きたのですが、これがまさに人が変化を嫌うものだということを体現していると感じたので、ご紹介してみます。

リハビリのために入院しているIさんという患者さんのお話です。

急性期病院で治療を終えて今の病院に移ってきたときは、まだ口から食べることができなかったため、鼻から胃まで管を通してそこから栄養剤を流し込んでいました。

管は強い違和感がありますし、テープで留めている鼻や頬の部分が痒くなったりするので、患者さんはどうしても管を自分で抜いてしまう傾向があります。

管が抜かれてしまうと栄養剤を投与することができず、患者さんの不利益になってしまうため、不本意ではありますが指先の動きを抑制するために、ミトンをつけさせていただいていました。

Iさんはリハビリが進み、口からものを食べることができるようになってきたので、管を抜いて3食口から食べて大丈夫ということになり、ある日の夜の栄養剤の注入が終わった時に、ミトンを外し管を抜くことにしたのですが、なんとIさん、それを拒否したんです。

管は違和感が強く、飲み込みにも影響を与えるので、ほとんどの患者さんが抜きたがります。

それなのにIさんは、管を抜かなくていい、このままがいいと言ったんです。

そうは言っても必要のない管なので、いつ抜かれてもいいようにミトンを外して朝まで様子を見ていたところ、なんと外していたミトンまで自分で再装着しようとしていたというではありませんか。

私は昨日の朝、夜勤者からその申し送りを聞いて、意外な展開に驚くと同時に、不思議と納得している自分に気づきました。

Iさんはきっと、変化を嫌ったんだと感じたんです。

鼻の管を抜いて、3食口から食べるという生活は、本来魅力的なものであるはず。

でも、病に倒れ不自由を余儀なくされる生活を送っているIさんにとっては、その魅力的な生活すら恐怖の対象となっていたのだと思います。

特にミトンを自分からつけようとしていたということについては、私の30年近くに及ぶ看護師生活の中でも前例がないため、とても驚きました。これは多少せん妄や認知症状が影響している可能性もありますが、それも含めてIさんの心理的な状態が引き起こした行動だと感じました。

管を抜かれてしまったら、自分の力で栄養を摂取しなければならなくなってしまう。その世界に飛び込むことが、Iさんは怖かったのかもしれません。

これと似た話に、長いこと刑務所に収監されていた人が出所すると、社会の中で自律して生きることに不安を覚え、あえて再び犯罪を起こし刑務所に逆戻りしてしまうというものがあります。

これも人間が変化を嫌い、変化を恐怖するということの現れだと私は思います。

刑務所の中で、決められた生活リズムで、決められた食事を決められた時間に摂り、決められた運動や作業をして、決められた範囲で動く。

そういった、自分では何も考えなくていい生活が楽で、そこから放り出されることに苦痛と不安を感じているのです。

社会の中で、会社という組織に縛られて働きながら、それを苦痛に感じているけれど脱出する勇気がないという人は、まさにこのIさんや囚人の思考と同じ状態にあるのだということがわかります。

自分の人生を自分で切り開くことは、とても怖くて勇気がいることです。

たとえその道を示してくれる人がいたとして、お膳立てが整ったとしても、Iさんが自らミトンを再装着したように、自由を拒否して不自由な元の世界に戻ろうという慣性の法則が働いてしまうものなのです。

それはきっと、人間の持つ習性として、仕方がないことなのだろうと思います。

でもきっとIさんは少しずつ、管が抜けて口から食べることのできる幸せをきっと感じてくれるものと、私は信じています。

だって人間は本来、自由な生き物であるはずですなんですから。

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