スピリチュアルなおはなし

自己肯定感の低い部下の話

1月の半ばまで病棟を一つ担当していて、師長業務を兼務していたのですが、退職が近いことと病院機能評価の受審があと2ヶ月あまりに迫ってきていることもあり、準備のために副看護部長職オンリーに戻ることになりました。

所属をはずれて1週間が経ちますが、寂しさの反面気持ちがめちゃくちゃラクになったのを感じて、自分のペースで病棟の些事に気を取られることなく仕事をすすめることができる感覚を取り戻しつつあります。

で、今日はその一週間前まで担当していた病棟にいる、自己肯定感が低いと思われる部下について書いてみたいと思います。

彼女は仕事ができる看護師です。頭もいいし、今の職場に来る前はちゃんとしたところで教育を受けています。

調子のいい時は人当たりも良くて、接遇も悪くありません。

ちょっと気になることがあって注意しても、自分の悪いところを認めて直すことができます。

でも、今はなんだか調子が悪くて、他部署のスタッフや患者さんからクレームが出始めている状態です。

もともと、時々そういうことはあって、忙しくて余裕がなくなってくると受け答えが乱暴になったり、周りの人に当たったりしているのを見かけてはいましたが、今はそれがちょっとひどくなっているといいます。

冬になって職員が少しずつ減っていって(看護/介護の業界ってそういう傾向があります)、でも忙しさは逆に増していき、心身に余裕がないというのが理由かもしれないし、もしかしたら他に理由があるかも知れません。

原因はわかりませんが、とにかく彼女が荒れている状態にあることは確かです。

私の後釜で病棟に入ってくれた師長は、11月に入職した人で、最初は外来を担当していました。私が看護部を離れるというので、辞令が出て病棟に異動になった人です。

1週間かけて師長への申し送りを済ませて、今は完全にその師長に病棟を任せているのですが、おそらく管理者が変わったこともあるのか、彼女の態度の悪さに拍車がかかって困っていると昨日師長から相談を受けたのです。

本当は仕事ができて頭がいい。やろうと思えば接遇だってちゃんとできる。なのに今は仕事も適当で対応も雜になっていて、周りから厄介者扱いされている。師長が態度を改めるように注意したところ、仕事を辞めると言い出したそうです。

困ったねー、病棟の雰囲気悪くなるし、何と言っても患者さんに悪影響が及ぶのが困るねー、そんなふうに話しながら、私は彼女は自己肯定感が低いことを感じていました。そしてそれがどこからくるのかとも。

実は私が若い頃、一時期彼女のように不安定な状態に陥ったことがありました。ただ、私は患者さんに対して完璧に看護をしなければならないという強迫観念みたいなものがありましたので、いい加減な仕事をしたことはなかったのですが、周囲の人に対する態度とか、そんなこと言われるんなら辞めてやるとか、そんなふうに斜めに周りを見ていたことがあったんです。

もう遠い昔の話です。他者の目を気にして、他人軸で生きていたことに気づいていなかったあの頃は、自分の自己肯定感の低さを埋めるために、必死で仕事を頑張ろうとしていたのだと思います。

でも、そんな仕事で注意されたり、ちょっとした事件が起きたりすると、人格否定されたような感覚に陥ってしまい、すぐに「だったら辞める」とか「主任をおろしてくれ」とか言って泣いていたものでした。

私の自己肯定感の低さは、生い立ちにあると思うし、長女でありしっかりしなければならないという責任感の強さと、どうせ自分なんてという犠牲者マインドに根ざしたものだったのですが、私は彼女を見ていて、そんな若い頃の自分を見ているような複雑な気持ちになったのです。

もったいないんですよね、仕事できるのに、その態度が評判を落とすばかりか、自分をも追い詰めていることに、彼女は気づいていない。

まだ20代後半だし、コインの裏側を見ているようなこの状態は、彼女に変わりたいという意思が生まれない限り、しばらくは続くことでしょう。

他者からの指摘を受け入れることは、自己肯定感の低い人にとっては、それまでの自分を完全否定するのと同じなので、なかなか簡単には行かないものだからです。

こういう人は世の中にたくさんいます。変わりたいと思っているのにそのきっかけが掴めずいる人も、たくさんいるんです。

彼女は同じ職場の同僚であり部下ですから、そのラインを越えて私ができることは今はあまりありませんが、世の中にたくさんいる彼女のような人と出会い、変わるきっかけを教えてあげることができたら、ライフコーチ冥利に尽きるだろうと思います。

彼女はまだ若いので、もう少しコインの裏側を経験することになっているのかも知れません。ここを十分に味わえば、きっと将来コインの表側を経験する時に、その素晴らしさがわかるはずです。

彼女が少しでも楽になれるために、ライフコーチとしての私が今できることはどんなことか、考えてみたいと思ったできごとでした。

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